| 【メモ】 |
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(2008-5-18)
石楠花橋から林道を経て入山:
密やかな水平道跡

密やかに続く水平道跡 |
賑わうというより大混雑と言っていいほどの折場口をやり過ごして林道を下って行くと最初のカーブがヒライデ沢にかかる折場橋、さらに下って2つの小橋が続く地点が今回の入山点です。
折場口から行くと手前の橋が石楠花橋で、入山点はその先の小橋の脇から始まる林道です。
ちょうど山菜採りの地元の4人とスタートが一緒になりました。道々話をしながらいろいろな情報を得ることができました。
石楠花橋の沢はタツ沢と言うそうですが、どんな字なのかは知らないとのこと、そのタツ沢を詰めると岩場に阻まれること(彼らはその東隣の沢から入りました。)、小丸山と小袈裟は別で(市販のガイド地図には小丸山の別名を小袈裟としているものがあります。)小袈裟は私たちがこれから目指す前袈裟の前衛峰を指すこと、など地元ならではの情報を教えていただきました。
彼らと別れてそのまま林道をしばらく辿りましたが、急な傾斜で一気に高度を上げる効率のよい林道です。やがて小尾根を越えると眼前が開け折場口からの弓の手コースを見通せる地点に飛び出します。眼下にはヒライデ沢が笹原の中を流れています。ここから戻るように前袈裟東南尾根まで樹林の中をトラバースするのですが、よく目を凝らすと前回確認した作業道の痕跡がうっすら認められ、これを今回も辿りました。
この作業道の痕跡はバラ沢峠(沢入から折場口への途中の送電鉄塔のある峠)から消えたり現れたりしながら
広大な笹の斜面に取り付く
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延々と続いている水平道で、今まで南面を歩いていていて幾度となく出くわしています。いったいどこまで続いているのか、いつか通しで歩いてみたいものです。
まるきり戻る形になってしまいましたが、すぐ下に先ほどの林道が見えていて、わざわざ遠回りすることもなく林道から小沢を詰めれば簡単です。が、先ほどの山菜グループが親切心で安全なルートを薦めるのでむげに無視もできずこのルートをとりました。
大きくトラバースして大笹原から尾根へ:
道跡はときどき沢に消されて見つからなくなりますが、そのまま鹿道を歩いているとそのうちまた現れたりを繰り返しながらやがて広大な笹原の斜面で一旦消えます。
この笹原はタツ沢の源流に位置し、小中方面に大きく広がった気持ちのよい展望地となっています。そこここに顔を出している大岩に腰掛けると初夏の風が吹き上げ、最初の大休止にもってこいです。広大な笹原には縦横に鹿道が走っていて、このあたりの鹿の生息密度の濃さが見て取れます。
前方の笹の斜面を直線登りで大登りすると前袈裟から南東に延びる長大な尾根の一角に飛び出します。
アカヤシオ
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丈の短い笹に被われ、アカヤシオやシロヤシオの巨木が点在する夢の様な別天地です。
ただし、前週の寒さ、たぶん降雪があったのでしょう、アカヤシオの花のかなりが痛んでいて花の密度が想像したほどではなく、またシロヤシオはこのところの寒さで蕾を硬くしたまま季節の推移を停めていました。 一頭の大鹿が前を横切って走り去っていきました。
アカヤシオの尾根 ひたすら前袈裟を目指す:
地形図を見るととにかくひたすら登る長大な尾根で先が思いやられますが、実際には行けども行けどもアカヤシオが続く楽しい登路です。それも巨木ばかりです。シロヤシオはまだ2週間ほどは要しそうですが、こちらもまた巨木です。樹林はほとんどアカヤシオかシロヤシオ、純林と言ってもいいほどです。
途中、謎の石標がいくつかありました。最初に笹の中に「立見」と彫られた石柱、さらに岩上に「中間点」、そしてまた笹原に「笠松」の石柱。ちょうど三角点を半分くらいの大きさにした石柱で、いったい何なのか興味は尽きません。 尾根には一筋の道跡があり今は鹿が鹿道に使っているためかなりたどりやすくなっています。また傾斜もさほどきつくはなく、アカヤシオに歓声をあげているうちに気付いたら前衛峰が目の前でした。
このあたりまで来るといつの間にか右手の樹間には小丸山の尾根をすでに下方に眺めることができます。
やがてコメツガの巨木が多くなると一登りで前衛峰、地元の方たちが言う小袈裟です。頂上は灌木の藪の中でこれと言って取り立てていうものはなく、そのまま通過していよいよ前袈裟丸山を仰ぎ見る笹原の鞍部まで一投足です。
コメツガ疎林
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この鞍部は左に弓の手沢、下の滝沢の広大な眺め、前方に前袈裟丸山の勇姿を見ることの出来る好ましい笹原で、最後の急登を前に一息入れるには恰好のポイントです。
振り返ると前衛峰はまだこれから花を開きはじめるアカヤシオが蕾を濃いピンクにして一帯に染めています。
そのまま踏み跡をたどって急登すれば小丸山からのハイキングコースに飛び出すのですが、私たちは袈裟丸南面の広大な展望を楽しもうと笹を突いてトラバースしました。下の滝沢源頭の薙付近からは弓の手沢、下の滝沢の袈裟丸南面域、さらに郡界尾根から根利牧場、赤城山などじつに広大な眺めが広がっているのですが、残念ながら今回は霧に阻まれ見通しがまったくききません。仕方なくトラバースをやめてそのまま上へ上へと笹藪を突いて這い上がり頂上直前のハイキングコースに飛び出しました。
ハイキングコースは完全にオーバーユースで道は踏み固められ土が剥き出しになっていて、今までたどってきた踏跡とのあまりの違いにちょっと戸惑ってしまいました。
頂上にはたくさんのハイカーが休んでいましたが、その数4,50人ほどにもなり、山名標識をカメラに収めるにも
前衛峰鞍部から見る前袈裟
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なかなか人影を避けるのが難しいくらいです。
人の多さに辟易してまた来た尾根を戻る:
この人の多さではゆっくりお昼にする気にもなれず、また予定通り小丸山−弓の手コースで下山するにもハイカーの多さが思いやられ、結局今登ってきた尾根を下ることにしました。
慣れない尾根の下りですからルートファインディングには慎重さが要ります。まず右手に下る尾根を見つけて薄い踏み跡をたどります。(ハイキングコースの小丸山へ下るメインルートは、道がしっかり切ってあるためちょっと気付かないかもしれせんが、尾根通しではなく尾根を外して左に一気に斜面を下るようにつけられています。下りきってからまた尾根が始まるヘンな地形になっています。)
間違い易いことにその尾根にそのまま引き込まれるとすぐに尾根が尽きてしまいます。実際のルートは右に尾根から分かれて斜面を下った所に鞍部があってここから改めて長大な南東尾根が始まるのです。
さらに前衛峰(小袈裟)の次の尾根分岐(1701標高点の北)も左に引き込まれやすく注意が必要です。
頂上からここまでは地形図と睨めっこが必要です。
ここからはルートも単純で足任せに駆け下ることができます。
一気にヒライデ沢に駆け下る:
そのまま登路を戻ってもよかったのですが、私たちは登るときに無粋なマーカーテープを確認していたので、これがヒライデ沢を目指しているものと推測してここから左に分かれました。
道跡がはっきりしているのにうるさいほどに続いていて鬱陶しいマーカーですが、たぶん雪の季節につけたマーカーなのでしょう。
多少とも野生に浸りたい者から言えばこの手のマーカなどないに越したことはなく、登路で最初にこのマーカーを見たときついにこの尾根もかと残念な気分でした。まあ、これを利用して分岐を判断したのですからあまり文句も言えません。(ちなみにこの地点までの登りにはマーカーの類は一切なく地形図とコンパスと勘を頼りに歩いて自然の領域を楽しむことができました。)
分岐尾根とは言っても尾根と呼ぶには急峻過ぎるほどであっという間に高度を落とし、小丸山の尾根も南東尾根も見上げるような高さです。
この先、急な下降も長くは続かず、気持ちのよいダケカンバの平坦地となります。優しい流れや鹿のヌタ場などがありここも別天地です。袈裟丸の懐深く分け入ったこのあたりでは朝夕にはたくさんの鹿が群れ遊んでいるのかも知れません。
高原情緒豊かな平坦地をぶらぶら下って行くと突然林道終点に飛び出しました。林道と言っても平坦地を削っただけの切り開きで車の通った痕跡すらなく高原の雰囲気を壊しているほどではありません。しかし、なんのための道。
この道路をそのまま下っていったら朝登った林道の先端であることがわかりました。
途中、林道からの入山点のほど近くにある展望岩に寄り道して眺めを楽しんで、あとはそのまま林道をたどって石楠花橋のたもとの駐車地に戻りました。

ヒライデ沢源流 |

アズマシャクナゲ |
朝、山菜採りの皆さんと別れてから頂上まで、頂上から駐車地まで、誰とも会うこともなく静かな袈裟丸山を楽しむことができました。その対比で頂上の混雑のすごいこと、登山口の大混雑もそうですが、近年の袈裟丸の人気のほどがわかりました。

トウゴクミツバツツジ |
(2011-5-21)
石楠花橋から入山:
緑あふれる入山点の小沢
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石楠花橋脇の小広場に駐車してわずか大滝方向に戻った小橋の脇から林道が登っています。かなり急な林道で、ゲートがあり車は進入できません。ゲートを脇から抜けて林道を上り一度右にカーブしてから左に曲がってさらに右カーブの地点の小沢が入山点です。
沢は水量も少なく新緑の中を緩やかに登りますが、古い道跡や鹿道がありますからそれをつないで適当に登って行くと徐々に傾斜が増し木の根や笹枝を頼りの急登になります。どうルートをとっても結局同じような急斜面になりますから覚悟して一気に登るほかありません。
やや右へ右へという感じでルートを選べば早い段階で笹原に達することができます。(笹原が登りやすいかというとそうではないのですが、展望も開け爽快に登ることはできます。)
笹原の一角に出て眺めると前回の誤ったルートがかなり効率の悪い回り道だとわかります。
笹原と樹林の境目の小尾根を登ると南東尾根に飛び出します。夢のようなアカヤシオの花の園です。
南東尾根に達すればあとは花の尾根をひたすら登るだけ。
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アカヤシオオンパレード:
(クリックで拡大画像 ブラウザで戻ってください)
これほどまで咲くものだろうかと思えるほどの花、花、花でした。
笹原に飛び出した1400m付近から頂上直下1800m付近まですべて満開でした。
展望する尾根もどこも花の海さながら、こんな当たり年はもう会えないかも知れません。
満開アカヤシオ |
アカヤシオ花叢 |
花の中の赤城山 |
アカヤシオ廊下 |
日光白根 皇海山 鋸山 庚申山 |
前袈裟前衛峰(地元呼称小袈裟) |
アカヤシオ群落帯 |
咲き初めアカヤシオ |
前衛峰コルより前袈裟丸山
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前衛峰鞍部にてカメラマン氏と談笑
(あまな氏撮影) |
延々と花に染まる南東尾根
(今回ルート) |
下山路もアカヤシオ
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全コースでこの日入山したのは私たち以外には下山単独ハイカーの2人とこのハイカーに聞いたところでは他に登りの2人組、それと前衛峰鞍部まで写真を撮りに降りてきたカメラマン氏ご夫妻、たったこれだけでした。
最初にこの尾根を歩いた頃には全く人の気配がなくマーカーも皆無でしたが、最近は訪れるハイカーも出てきてテープマーカーなど付けてしまう人もあってちょっと残念な気もしていました。ですが、それでもまだまだ静かな尾根であることには変わりないようです。
アズマシャクナゲ |
フタバアオイ |
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