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名草巨石群 なぐさきょせきぐん

花崗岩の折り重なる天然記念物の景観
足利の奥の奥、名草の詰まりに大石の折り重なった異観を見せている名草巨石群があります。わざわざ出かけて見物するってほどのものではありませんが、ハイキングコースの近くでもあり寄ってみるのもまた一興。
ここから行道山へ通じる尾根道は関東ふれあいの道・やまなみの道として整備されています。

関連ページ 名草花崗岩帯 http://www.kimurass.co.jp/nagusakakougan.htm


         巨石群
         仙人ヶ岳(左)〜赤雪山(右)
【日程】 2013年12月1日
【山域】 安蘇
【天候】 快晴
【地形図】  1/25000番場 足利北部
【アクセス】 北関東道足利ICで料金所を通過したらすぐに左側へ。(国道へは出ない)
一般道へ突き当たったら左折すると500mほどで信号があるので右折。(県道208)
道なりに6〜7km進み勘定谷戸の先で巨石群の看板に従って右折。
周回コースをとるなら適当に路肩に駐車。巨石群だけなら最奥の林道に変わる直前に駐車場。十数台。
【駐車地】
周回するつもりで釣り堀先の砂防堰堤手前路肩に駐車しました。
【コース】
駐車地(砂防堰堤) - 鳥居(車道から左折)
- 巨石群(名草弁財天)(往復) - 分岐
- 稜線 - 藤坂峠 - 319m峰 - 360m峰
- 藤坂峠 - 駐車地

一般向き 2.5時間
【メモ】
駐車地付近のモミジ
山間の名草の里:
名草は足利の最奥の山里で、のどかな風景が続いています。親水公園、ファミリー向けの名草釣堀、しだれ桜で知られる臥龍院など市民のいこいの里でもあります。
ちょうど遅めの紅葉が見頃でモミジが真っ赤に色づいていました。
名草巨石群はそのもっとも奥にあって花崗岩が折り重なった特異な景観を見せています。
今回は軽く足慣らしに巨石群に寄ってから尾根に登り藤坂峠まで名草を半周回しました。
巨石群を訪れる人のために十数台停められる駐車場があります。赤い大鳥居がありここから巨石群まで約15〜20分、杉木立の中の舗装道路の登りです。途中藤坂峠への道を左に分け舗装道が切れると巨石群です。

大鳥居
巨石群:
最初に現れるのが弁慶手割石、花崗岩の大石がスパッと真っ二つに割れています。弘法大師並みにどこにでも現れたんですね、弁慶さん。(^_^;
その先に胎内くぐりの大岩があり岩の折り重なった隙間をくぐり抜けることができます。ここをくぐると子宝に恵まれるということです。おっさんがくぐっても仕方ないのですが一応くぐってみました。
さらにその上部には名草弁財天が祀られています。この弁財天の左手から先ほどの胎内くぐりの岩の上部へ鉄の橋を渡って行くこともできます。
巨石群はこの先150mほどにある石割楓まで続きますが今回は省略。
これらの巨石は全て花崗岩が風化してそれぞれ丸い大石となったもので、かつて私が子供の頃には(50年ほど前)この一帯ではそれらの花崗岩を切り出していました。その後、山中でくさびを打ったまま、たぶん石の目を誤って切り出せずに放置された大石を見かけることがありましたが、たぶん今も山中を探せばそんな大石を見つけることができるはずです。
巨石群でハイキング姿の青年に会いました。(今日会ったただ一人のハイカーです。)話を聞いたらなんと早朝に出発して桐生の菱から仙人ヶ岳に登り赤雪山経由で巨石群までたどってきたそうで、これから行道山、大岩山、織姫山と足利ハイキングコースを踏破するということでした。なんともはやすごい健脚です。


      弁慶手割石

落ち葉が積もった尾根道
稜線へ:
巨石群から先ほどの尾根経由で藤坂峠へ向かう分岐まで戻り山道へ入ります。(この手前で林道が分かれますが先で一緒になります。)
道にぬかるみ防止のためかかつて畳を並べて敷いた痕跡があり、すでに藁の部分が腐植し化繊の畳縁と畳表の横糸(これも化学繊維)だけが残り山道に散乱しています。さらに見苦しいのは樹脂の畳まで敷いてしまったらしくこれが散乱してほとんどゴミ捨て場状態です。登山者の便宜を図ったつもりがとんだことになってしまいました。あるいは善意を装って廃棄物を一気に処理したのかと勘ぐりたくもなります。
そんなわけでむしろ林道をたどった方がよいかもしれません。
歩道と林道が合流するとすぐに林道終点となりここから丸太の階段が始まります。しばしの我慢でやっと稜線に達すると植林地からも解放され明るいコナラの林となります。
ベンチがあり小さな案内板に湯の沢歩道と記されています。今登った道が松田の湯の沢へ通じる峠道と思われます。
落ち葉を踏んで少し平坦な尾根をたどるとやや急な登りとなって一汗かく頃に426m峰に登り着きます。
さらに平坦尾根の先から今度は大下りとなり、のんびり尾根歩きのつもりでいたのが意外にアップダウンが激しくて大汗かく羽目になりました。
この大下りの途中には展望地があって名草の里や三王山、寺久保山などを一望することができます。
ここでランナーの青年に会いましたが、彼も行道山−巨石群−行道山−織姫山−行道山と都合一往復するということで、こちらもなんとも屈強の青年でした。

藤坂峠:
赤雪山
ぐんぐん下って車の音が聞こえたらやがて藤坂峠に下り着きます。車道を左に3,40m歩いて再び山道を登り返すと319m峰。今日のコースで唯一見かけた山名板がありますが無名峰なので319Mと記されているのみでした。
どこか展望地でもないかとさらに360m峰mの先まで行ってみましたが植林地ばかりなので切り上げて藤坂峠まで戻り、車道を下って駐車地まで戻りました。
【便利帳】 トイレ:巨石群
【収穫】(^_^;  5片 20g (たぶんあらかたは落ち葉の下)

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