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  加波山 かばさん 708.8m

神社だらけ、もうなにがなんだか

昔一度登ったことがありますが雪の中だったので登るのに精一杯で神社の霊験どころじゃなかったようであまり記憶がありません。
年齢と共に神社仏閣の雰囲気を好ましく感じるようになってこのところ山歩きも参拝モードに入っています。(と言っても信心はまるっきりないんですけどね。)
今年に入ってからすでに三毳神社、大小山阿夫利神社、愛宕神社(2回)、伊勢神宮外宮、伊勢神宮内宮とつぎつぎはしご酒状態です。御利益を巡って神様同士が張り合ってるかもしれません。勢いのついたところで10社もいっぺんに参拝できるとあって加波山に行ってきました。里宮から頂上の本殿までもう神社がひしめいてオンパレードです。それが互いに似通った神社名でもう何が何だかわかりません。
山で会ったハイカーの皆さんは山頂往復では物足りないらしく一本杉峠回り、足尾山-きのこ山回りなどそれぞれ体力に合わせて歩いているようですが、私は参拝が目的ですから親宮道から登って本宮道で下山する由緒正しき周回ルートで歩いてきました。というか、最短の加波山往復なんですけど。どうも最近山歩きも楽に楽にと後退を続けている気がします。
【日程】 2020年1月19日
【山域】 筑波
【天候】 快晴
【アクセス】 北関東桜川筑西IC出口を左折して国道50号をわずかに走り鍬田で県道41号へ右折、つくば方面へ。あるいは常磐道土浦北ICより国道125号経由で県道41号へ。いずれも真壁町長岡で案内に従って加波山神社へ。
【駐車地】
加波山神社前に駐車場。十数台ほど。
親宮道、本宮道の分岐前に広場があり駐車している車もありますが作業用の駐車場のようですから加波山神社前駐車場に停車させていただくほうが無難です。(このすそ野からの展望の方が山上よりすぐれていますの関東平野や富士山や日光連山を振り返りながらでのんびり歩くのも楽しいです。)
【コース】

加波山神社里宮 − 親宮道本宮道分岐
- 親宮道 - 林道 - 加波山神社拝殿
- 加波山神社本殿 - 本宮拝殿
- 本宮道 - 加波山神社里宮

約3時間 初心者向き

        加波山神社(里宮)
   春靄のようにうっすらと 日光の男体山、日光白根山 足尾の皇海山

【メモ】
とにかく神社が次から次:
麓の集落から見上げる加波山

加波山神社(里宮)からスタートです。里宮と言える神社は3社、加波山三枝祇神社(さえなずみじんじゃ)、加波山神社、普明神社です。
まだ朝も早いためかどの社務所も開いていませんでした。
もうすでにここで加波山三枝祇神社と加波山神社との関係がわからず混乱が。さらに混乱に追い打ちを掛けるようにそれぞれの神社が里宮があり拝殿があり本殿があり、また里宮と山頂のそれぞれの神社との結びつきがどうなっているのかあまりはっきり理解できません。
とりあえず目の前に現れた神様に参拝していけば、いいか。
ちなみに登るときの目安となる合目石はこの里宮が1合目です。

登路:
7合目山椒魚谷
しばらくはコンクリート舗装の道を歩かなければなりません。2合目の寝不動様(加波根不動明王)にまず参拝です。さらに3合目には桜観音、ここで道は2手に分かれます。直進すると親宮道、右に行けば本宮道。今回は親宮道を登って本宮道で下山することにしました。
コンクリート道はしばらく続いて少々苦痛ですがそれも五合目までで解放されます。山道になるとその先ずっと常緑樹の林が続きます。杉、樫が鬱そうと茂り、中層にはヤブツバキ、低層にアオキが優勢です。薄暗く展望も得られずあまり快適な登路とは言い難いのですが森の遷移の行き着く先の姿にひたっていると思えばそれなりに深山の雰囲気が楽しめます。
合目石の順番が増えていくのを励みにひたすら登ると7合目山椒魚谷を経てほどなく車道を横切ります。
車道を越えたところにかつての道しるべがありました。「右あまひき 左ま加へミち」と読めます。雨引と真壁へ通じる道の振り分け地点だったようですが雨引と真壁は山麓道なら隣同士なのでこの道しるべは山稜か山腹を通じる参拝道にあったのかと想像を巡らしました。
車道を越えると神社まではほんのわずかです。稜線に飛び出すといきなり神社の一角で石段を登ると左が加波山神社拝殿、右が親宮拝殿、隣同士で並んでいます。

神社は続く:

            加波山神社拝殿

まずは加波山神社拝殿に参拝。なかなか華麗な社殿です。
次に親宮拝殿に参拝。こちらは彩色もなく落ち着いた社殿です。 
石段を登り親宮本殿、このあたりから稜線歩きの雰囲気になってちょっとした岩場の通過などもあり山岳宗教の雰囲気も少し感じることができます。たばこ神社を経ていよいよ加波山神社本殿(中宮本殿)、さらに本宮本殿、ここが山頂です。山頂付近がコース唯一の展望地で富士山も大きく望めます。
このあたりでは小さなお社が入り乱れてもう何が何だか。一つ一つのお社につきあってきたのでさすがにお賽銭も尽きてかくなる上は10円玉でチャリン。金額ではないのだ、要は信心だ、と信心もないのに言ってみる。
最後に本宮拝殿があっていろいろ入り乱れていたお社もおしまい。
里宮さえ社務所が開いていないのですから当然ですが、こちらも社務所は固く閉じられていました。御朱印帳をザックに忍ばせてきたのにトレーニング荷物となってしまいました。
下山の安全を祈ってから拝殿脇の本宮道を下りました。

    親宮本殿

    本宮本殿

落葉樹の本宮道:
明るい下山路

親宮道が谷を登るのとは対照的に本宮道は尾根を下ります。最初こそ神域らしい常緑広葉樹林ですがすぐに落葉樹の林となります。はじめはイヌブナやシデ、途中からコナラの林が続きます。
親宮道では合目石が行程の目安となりましたがこちらの本宮道は丁目石なので1丁が高度にしてどのくらいなのか見当が付きません。
柔らかい陽差しの元、落ち葉を踏んで快適に下ると道が広くなりほどなく親宮道本宮道分岐に下り着きます。
登りに親宮道、下りに本宮道をとりましたが、かなり雰囲気は異なります。親宮道〜本宮道を周回せずにどちらかを登って一本杉峠方面へ下山するならどちらかを選ばなくてはなりません。参拝が主目的なら鬱蒼と常緑樹の茂る神域の雰囲気を味わいながら親宮道を、山歩きが主目的なら明るい日だまり登山ができる本宮道を選ぶことになります。

下山後にもう一度里宮の3社に寄ってみましたがどこの社務所も閉まったままでした。真冬は参拝客も少ないからでしょうか。
【便利帳】  トイレ:普明神社
【収穫】 10g 12片 (^_^;
【寄り道】 ひなまつりの季節なら真壁に寄り道が第1選択です。
加波山だけでは物足りないなら時間的に余裕がありますから足尾山、宝篋山などもう一つ登れます。
食いしん坊にゼッタイおすすめは北関東道真岡ICから真岡市内のパン屋さんへ。風の通りすぎる場所@あおいベーカリー
 
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