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赤城山東面笹尾根 あかぎやま

航空写真から見つけた別天地

Googleの航空写真をつぶさに見るといろいろ発見があります。
今回歩いた赤城東面の笹原の尾根も航空写真から見つけたルートです。写真を拡大してよくよく見てみると広大な笹原の中に紅い色のなにかが無数に見えて、これは当然ながらツツジ以外には考えられず、たまたま撮影日が開花の時期だったと想像できます。これは行かずばなるまい、と花の時期を待って出かけてきました。
道はないものの薮でそれほど苦労することもなく航空写真で見て想像したとおりの気持ちのよい笹原が広がって疎林の縁にはアカヤシオやトウゴクミツバツツジが咲き競いまさに別天地でした。

一般ハイキングコースではありません。

関連ページ
黒檜山(花見ヶ原から) http://www.kimurass.co.jp/akagihanamigahara.htm


            1361峰

       トウゴクミツバツツジ
【日程】 2018年5月4日
【山域】 赤城山
【天候】 快晴

【アクセス】 国道122号でみどり市大間々の市街地を抜け渡良瀬川沿いを北上、下田沢で沼田方面へ左折。13kmほど走ると花見ヶ原方向への分岐がありここを左折し3kmほどでゲートのある林道が分岐。ゲートのある林道分岐はいくつかありますが駐車地写真を参考に。
ゲートは2018-5-4現在施錠されていませんが林道は一応通行禁止となっています。
【駐車地】

ゲートから少し離れた手前路肩に1,2台分余地あり。
写真の右手方向が花見ヶ原。左手ゲートの先が林道。
【コース】
ゲート前駐車地 - 林道 - 作業道跡 - 尾根 - 笹原
- 1361峰(往復)

実行程約4.5時間 ベテラン向き


【メモ】
トウゴクミツバツツジ満開の薮尾根を登る:

       密やかな尾根道

赤城山の東面で一般登山道と言えば利平茶屋から鳥居峠までのかつてのケーブルカー跡に添う道があるのみで、他には登山のための道はまったく見当たらず北東面の花見ヶ原からのルートまで廻らなければなりません。ですからこの東面は赤城の山深さを実感できる山域です。
ただこの山域を歩こうとすると不安なことには赤城山一帯は林床が笹で埋め尽くされているケースが多くそれがミヤコザサならば膝ほどの笹原を快適に歩けるもののチマキザサ、チシマザサなどの笹藪に捕まると進退窮まってしまいます。藪歩きが奥日光では困難を感じるのに対し袈裟丸山などでは比較的容易なのはこのササの種類に起因しているようです。赤城山ではミヤコザサの藪もチマキザサの藪もあってそれらの分布もよくわかりません。行きたい気持ちは強くてもなかなか突っ込んでいく勇気がわかないままずいぶん経ってしまいました。
航空写真で見ると広大な笹原が2カ所、とりあえず県道から近い方の笹原を目指して出掛けることにしました。
林道入り口に駐車してさて出発とスマホのナビを起動したものの電波が届かない場所で地形図を落とすことができません。準備がまったくずぼらじゃないか。仕方なし花見ヶ原森林公園まで行ってアンテナの真下で地形図をロードしてまた再出発。
林道はゲートがあって通行禁止となっていますが鍵はかかっていないので山岳道路ツーリングのバイクは入り込んでいるようです。私は林道を足慣らしのために歩くことに。
10分ほど歩いたところで前方に軽トラックが入り込んでいて、なんと密猟のオヤジがオオルリの囮を仕掛けている最中でした。トラブルにならないようにやり過ごしましたが、もう今年は2度密猟者に会っています。高額で取引されている噂を聞きますので相手も趣味とかではないはずで、トラブルは事件に直結するかもしれません。あまりかかわらないようにと監視員に言われたことがあり、ここは残念ながら見ないふり。
ここと思われる尾根の取り付き点にたどり着くとそこから笹が生えているものの広い作業道の痕跡が登っていきます。少しだけこの道跡をたどると道が壊れてガレた場所の先にはっきりした獣道が尾根に向けて登っているのでこれに従って尾根に出てあとはずっと獣道をたどることに。
ササはそれほど深くはなく獣道もほぼ尾根通しに消えたりまた現れたりしながらなんとかつながっています。あたりはトウゴクミツバツツジが惜しげもなく咲いて見る人もなくもったいない限りです。


    笹原をのんびり登る
笹原に飛び出す:
落葉樹林の尾根を獣道を繋ぎながら登ると突然前方が明るくなって広大な笹原の一角に飛び出します。丈の低いミヤコザサと芝草とが交互に生育していて思わず、ああ、いいなぁと独り言。
少し登って振り返ると安蘇山塊や足尾の袈裟丸山や皇海山がうねうねと横たわっているのが一望のもとです。吹き抜ける風を全身に受け草付きの斜面に座って大展望を心ゆくまで楽しみました。赤城山東面の奥に分け入った場所ですからおそらく周囲2,3kmの範囲には自分と野生動物以外いないという感覚は何ものにも代え難くこれぞ薮歩きの醍醐味です。

   皇海山 袈裟丸山 

    安蘇山塊

     新緑、ツツジのにぎやかな尾根
この尾根はこのまま登ると(行けるかどうかは別として)花見ヶ原から黒檜山へ登る尾根に吸収されてしまいますが、向かいの南側を並走する尾根は黒檜山直下まで登り詰めるようです。こちらにも広大な笹原があるようなのでいずれ登りたいものですが地形図を見ても実際の尾根の長大さを見てもこの尾根よりさらに苦労が待っているような気がします。それにしても新緑が鮮やかに光りツツジが咲き乱れて春が大騒ぎな尾根に気分がそそられます。

気分の良い笹原を一気に下る
 
1361m峰まででおしまい:
笹尾根をさらに登るとまた落葉樹疎林の尾根となり笹もやや深くなります。ただし尾根全体がミヤコザサなので強引に体力任せで押し分けて進むのもそれほど困難ではありませんが単独なのでこの辺で引き上げることに。
1361峰からの下りは地形図で見ても尾根が二手に分かれていますが実際には地図に現れないような小尾根が真ん中と左端にそれぞれ分かれていて注意深く見定めないと別の方向に引き込まれそうです。そのスタートの方向さえ確かならあとは笹原と疎林の尾根をツツジの花に囲まれながら下るのみ、去りがたい珠玉の尾根ともお別れです。
【便利帳】 トイレ:花見ヶ原
【寄り道】 花見ヶ原もトウゴクミツバツツジが満開でした。
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