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吾国山 わがくにさん 518.2m

こんな低山にブナの巨木

2012-2-19
筑波山に隠れるようにその北東に吾国愛宕県立自然公園の山々がなだらかな山並みを連ねています。一般的なハイキング対象としては難台山と吾国山で、この二山をセットで登るハイカーが多いようです。今回は正午スタートとなってしまったため吾国山のみを楽しんできました。
頂上からは霞ヶ浦や筑波山・加波山方面の展望が楽しめます。そして圧巻はこんな低山というのに頂上周辺にたくさん見られる巨大なブナです。比較的温暖なこの地方の、それもたかだか500mの標高なのに見事な巨木があちこちに見られ、驚くほかありません。

2014-2-10
難台山に登って時間が余ったのでまた登って来ました。今回は雪が多くブナ林の林床が真っ白に覆われてきれいでした。こちら


      頂上・田上神社(吾国山神社)
         眼前に加波山 左に筑波山
【日程】 2012年2月19日
2014年2月10日
2021年2月20日
【山域】 筑波
【天候】 快晴
【地図】 1/25000加波山

【アクセス】 北関東道笠間西ICを出てすぐ右折。(土浦笠間線) 吾国山は目の前ですが南側にぐるり回り込むように走ります。
土浦笠間線を離れ笠間つくば線(フルーツロード)で道祖神峠まで。
道祖神峠で左折して旧洗心館まで。
【駐車地】
旧洗心館前に駐車余地。数台。
【コース】
旧洗心館前 - 登山口 - 吾国山
- 切通し - 車道 - 旧洗心館前

全行程 1時間 初心者向き
【メモ】
2012-2-19
道祖神峠先の旧洗心館まで車で:
桜並木の急登
 

笠間西ICからが便利です。水戸方面からですと友部ICが近いですが帰りにこちらを通ったところナビがないとなかなかわかりにくいルートなので心配なら一つICをやり過ごして笠間西ICから回った方が間違いないかもしれません。
このあたりの風景は車で走っても心和みます。吾国山は笠間西ICのすぐそこなのに登山口となる道祖神峠(どうろくじんとうげ)は反対側になるので南側をぐるっと回り込むように走ります。
道祖神峠は難台山と吾国山の鞍部で両方の山の登山口になっています。ここに駐車して二山を続けて登るハイカーが多いようです。
峠から左折して舗装道路がさらに続いていますのでこれを上ると旧洗心館前に駐車地があります。吾国山のみに登るならここからスタートとなります。
洗心館は県の体験学習施設だったらしいですがすでに廃止され民間に売却されているようです。そのため道祖神峠から旧洗心館までの歩道も売却されたらしく通行できなくなっています。
旧洗心館の先で舗装道路から離れ登山道が一直線に登って行きます。階段がありよく踏まれた道ですが、かなりの急登でおまけに粘土質で滑りやすく、この日は雪も残っていたためけっこう注意が必要でした。
道の両側には桜が植えられていますが、林としてはヒノキの植林地です。しばらくはヒノキの中の我慢の登りが続きます。

頂上手前のブナ林
 
見事なブナ:
右側の植林地が尽きて雑木林が現れるといきなりブナの大木群の斜面になります。この低い標高にもかかわらず見事な大木があちこち枝を広げています。
右から上がってくる尾根は下の方までブナが生育しているようです。
最後の登りで土塁の石垣を見上げて、右に回り込むとその石垣の上に神社が構えています。石碑には「吾国山神社」あるいは「我国山神社」と記されていますし、別の立て札には「田上神社」と記されています。それぞれがどんな関係かはわかりません。
神社の左手に一等三角点があります。
神社は北の方向を向いています。ハイキングコースは尾根筋を通っていますが参拝道がやはり北から登って来ていることからも北のどこかの集落で祀っているのかもしれません。(地図で見ただけで確認はできていませんが北の山麓に里宮らしい吾国山神社があり、また本田上という地名もあることからちょっぴり想像が膨らみます。いずれ調べてみたいものです。)


すばらしい頂上からの眺望:
神社の周囲の土塁縁を一巡りすると北西から西、南と回って南東まで180°の展望が得られます。隣の加波山、その左奥に筑波山、さらに左に目を移すと霞ヶ浦が光っています。その左眼前に隣の難台山、さらに遠く太平洋まで素晴らしい眺望です。
少し木々に邪魔されはしますが日光、足尾、安蘇の山々の展望も広がっています。さすが一等点峰です。
           遠く霞ヶ浦が光る            難台山
神社前にはベンチもあり休憩にはちょうどいいので暖かい冬陽の中でのんびり昼食としました。
下山は神社前を進んで急下降から始まります。ヤマツツジが植栽されていて花の時期はさぞきれいでしょう。
登って来た方向ではなくこちらからが表参道のようでいくつもの石碑が建っています。
一段下ると平地となっていてみごとなブナの古木がすっくと立っています。樹齢300年以上とのことで、その風格に圧倒されます。この周囲には他にも巨木がいくつもあって、その根元がカタクリ群落として柵で保護されています。

 
       ブナの古木

林道を戻る: 
下山はここから急坂になって、固定ロープを頼りに滑りやすい道を下ります。粘土質の土が剥き出しの急坂は雪が溶けたばかりなのでまことに始末が悪く何度も滑りながらやっと舗装道路まで下り尽きました。
切通しというまんまな名前がついていました。
ここから舗装道路を戻って駐車地までそう時間もかかりません。
2014-2-10
雪が降ってきれいな林床に:
雪に覆われたブナ林

前週の雪が残って歩きにくかったですが、雪がブナの林床を覆ってきれいでした。
あちこち大震災の被害が目立ちました。
2021-2-20
日光白根山、男体山、女峰山

陽差しを浴びてのんびり周回:
雪もなく暖かい冬陽を浴びてのんびり歩いてきました。やや靄ってはいましたが日光方面がよく見えました。加波山の向こうにちょっぴり富士山も頭を出していました。
【便利帳】 トイレ:なし
【収穫】(^_^; 2012-2-19 9片 30g 
2021-2-20 9片 20g