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高館山 たかだてやま 301.8m

城跡と古刹を巡る

2014-2-22
関東ではあまり経験のない大雪で低山もすっかり雪に覆われてしまいました。そのため歩く山も限られてしまいましたが、それはそれで普段あまり行く気にならないような超低山を歩く機会が得られて山行の幅が広がったことはさいわいです。
高館山は益子焼で知られる益子のシンボル的な山で山中に古刹西明寺(さいみょうじ)があることでも知られています。北の山麓にあるフォレスト益子から高館山を越えて西明寺まで雪を踏んでのんびり歩いてきました。

2014-3-8(こちら)
行ったばかりですがまた出かけました。もう雪はすっかり消えてさらにラクチンコースでした。
前回通り過ぎてしまったキャンプ場からの展望は周囲の木々が育ってしまってほぼ空振りでした。樹間になりますが眼下に益子の森の展望塔が見えるくらいかな。

2022-2-27(こちら)
久しぶりに西明寺まで高館山経由で歩いてきました。西明寺の閻魔様にお願いしなくちゃならないことがあったのですが閻魔堂は戸が閉まっていて入れませんでした。

      高館山頂上       西明寺
【日程】 2014年2月22日
2014年3月8日(こちら)
2022年2月27日(こちら)
【山域】 益子
【天候】 晴れ

【アクセス】 国道121号で益子に向かい益子市街に入ったら複雑に折れ曲がる国道にはかまわず直進して窯元の並ぶ町並みを通過して右手に須田ヶ池を見るとほどなく登山口のフォレスト益子入口。(右折して登る)
なお、遠方からでしたら北関東道真岡ICより国道408号(鬼怒テクノ通り)で宇都宮方向へ約5km、井頭(いがしら)公園入口で側道へ入って右折すれば益子へ向かう国道121号です。
【駐車地】

フォレスト益子に大きな駐車場。
【コース】

フォレスト益子 - トリムコース - 展望塔 - 窯眺橋 - 高館山 - 権現平 - 西明寺 - 展望塔 - 須田ヶ池 - フォレスト益子
全行程 3時間
【メモ】
2014-2-22
トリムコースを登り展望塔へ:

国道121号はここ益子からスタートします。主要国道ではないので途中くにゃくにゃとよろけるような経路を取りながらなんと山形県の米沢まで続いている長い国道です。益子側のスタート点で既に町の中を右に左にと折れ曲がって判りにくいですが登山口を目指すにはそれにはかまわず国道で益子市街に入ったらその先はあくまで直進すればフォレスト益子に着けます。
フォレスト益子は宿泊施設を備えた公共施設で周辺が公園になっています。
駐車場の前に芝生広場がありその左手から高館山登山スタートです。トリムコースとなっていて木造の器具が並んでいます。しばらくなだらかな園地を登ると行く手に展望塔が見えます。高さ約20mほどの半木造の塔で展望は抜群です。眼前にこれから登る高館山、左にぐるり雨巻山、足尾山、鶏足山、花香月山、芳賀富士、八溝山、那須、高原山、日光男体山、日光白根山、足尾山塊、安蘇山塊、そして関東平野の北の端にあたる宇都宮方面の町並みなどが一望です。
園地はここまでで、ここから先は山道となります。展望塔から少し戻ってから山道を下り気味にトラバースすると車道を吊り橋で渡ります。窯眺橋というのだそうです。下の車道脇には駐車場があります。フォレスト益子の園地を避けたいならここからスタートしてもいいかもしれません。なお、この橋の手前のトラバース道から西側の展望が素晴らしくちょうど良い場所にベンチもあるので休憩するのに好都合です。

   八溝山、芳賀富士
    展望塔より高館山頂上

雪を踏んで高館山頂上へ:
頂上・本丸

窯眺橋から先はよく整備されているものの園地とは違って山道でほぼ雪に覆われていました。降雪から10日ほど経っているため下層が凍って気が抜けません。
ずっとなだらかなままで頂上直前まで登り着くといよいよ城跡の領域です。最初に空堀が現れ、そこから何段にも郭が囲んでいます。大堀切には石段が作られていますが雪が凍り付いているので左の巻き道を登りました。(復路にこの石段を直接下りましたが凍結して危ないことこの上なしで手すりにしがみつきながらやっとこさ通過しました。)
さらに何段かの郭を通ると最後の一登りで本丸の平坦地に登り着きます。左手の高みが頂上で三等三角点があります。
本丸の向こう側にも高みがありこれは櫓台とのことです。
樹木に遮られて展望はありません。城趾マニアならいろいろと興味深い見所もあるかもしれませんがとんとそのあたりのことには疎いので頂上を踏んだら西明寺目指して下りにかかりました。
車道に出たら少し車道を左に歩いてすぐにまた山道に入ります。
ここで右手に登る道があったのでたどってみたら四阿のある広場がありました。結局その広場で行き止まりらしいので引き返して下りの山道を少し下ると前方が開けている広場に出ます。権現平です。樹木が育って展望も部分的ですが足尾の皇海山が鋭い山頂部を見せていましたし、日光連山も白く輝いていました。栃木県の南東の端から北西の端を眺めていることになります。

     権現平から日光連山 

西明寺:
笑っているといわれる閻魔様

権現平からさらに下るとすぐに西明寺です。本堂の裏手から境内に進むとすぐに天然記念物コウヤマキの巨木があります。生育の遅いコウヤマキですからこれほどの巨木になるにはいったいどれほどの年月を要したものかと思うと、なんと樹齢800年だそうです。もっともそれは1209年に宇都宮景房が本堂修復の折に植えたという伝承によるものですが、いずれにしてもこのあたりはコウヤマキ自生域とされてはいますがあまり自然林で見かけることはありませんので、(これは想像ですが)たぶん西明寺建立以後に植樹されたことは確かです。寺の歴史を物語るコウヤマキです。
裏口からの参拝になってしまいましたが、山行の安全やら家内安全やら商売繁盛やらなにやらかにやら100円玉のお賽銭と不釣り合いなほどいっぱいお願いしてきました。
本堂に向いて右手に焰魔堂、左手に鐘楼があります。この焰魔堂は参拝者のために出入りの戸が解放されています。中に大きな閻魔様がいらっしゃって、なんとこの閻魔様、笑っているのだそうです。
入口には重文・楼門、その左手に見事なこれも重文の三重塔、長い石段を下りると左右に庫裏と休憩所があります。その石段の両側は天然記念物スダジイの巨木が群生していてそれは見事です。
また休憩所の上には四角竹の群生があります。桿が四角の竹というのですが見たところ普通の竹に見えます。ですが、手で触れてみると確かに四角っぽい感触はあります。
しばし重文と天然記念物だらけの境内を散策しました。山中では誰とも会わなかったのに西明寺では参拝のみなさんが次々と石段を登って来ていました。この地方では篤く信仰されている古刹です。
ここからの帰路をどうしようか考えましたがタクシーでも使わない限り山麓をぐるっと戻るのはかなりたいへんそうなので、また頂上まで登り返して往路を戻ることにしました。
最後に展望塔にもう一度登り、トリムコースの途中から「栃浙友誼林」の案内板に惹かれて左手に分かれる道をたどってみました。栃木県と浙江省が姉妹県みたいな関係でそのためこういう植樹事業をしたのでしょう。ところがどこが栃浙友誼林なのどうもかわからないまま道は終わってしまい須田ヶ池に出てしまいました。須田ヶ池から雪に覆われて道があるのか怪しい経路で駐車地まで戻りました。くたびれもうけでしたが、夏なら途中に湿性植物園などもあって楽しいかもしれません。

   三重塔

     コウヤマキ巨木

 
2014-3-8
行ったばかりですが:
閻魔堂・脱衣婆

あれほどの雪が跡形もなく消えていました。
閻魔堂の左に奪衣婆(だつえば)像があります。前回閻魔様の迫力と暗いのとで見落としてしまいましたが、今回しっかり拝んできました。ちょっと恐い。子供は泣いちゃうね。(^_^;
帰路、これも前回は雪に覆われていたため通り過ぎてしまったキャンプ場へ回って来ました。かつては展望が素晴らしかったらしいですがすっかり周囲の木々が育ってしまって全て樹間の展望になってしまっています。今し方登って来た益子の森の展望塔が木の間越に見下ろせます。

2022-2-27
のんびり散歩気分で再訪:
がんもどき

久しぶりにまた出かけてきました。変わりなくよく手入れされてのんびり歩くことができました。変わったことといえば閻魔堂に立ち入ることができなくなっていました。一応堂内を覗くことはできますが中央の閻魔様はしっかり拝むことはできても脇に隠れるように座っている奪衣婆はよくお姿が見えません。地獄に落ちたくないよぉって閻魔様にはお願いしましたが奪衣婆にはお願いできなくて、きっと閻魔様はお目こぼししてくれても余計に仕事熱心なお節介女の奪衣婆がめざとく見つけて地獄に落とされそうです。
もとよりしっかり歩こうなんて気もないので帰りのお買い物が目的になってしまいました。益子から国道121号で井頭公園方面に走って原町十字路を右折すると程なくキムチの磯食品です。ホンモノのキムチだそうですが私はキムチは食べないのでおいしいかどうか伝えられません。仲間の評価は上々です。
国道に戻って飯貝交差点まで走るととうふ工房豆三があります。手作り豆腐が買えます。ほかにがんもどき、豆乳ソフトクリーム、おからドーナツなどいろいろ。木綿どうふ、がんもどき、おからドーナツを買いましたがどれもおいしかったです。
【便利帳】 トイレ:フォレスト益子、西明寺
【寄り道】  益子(益子焼)
【収穫】
(^_^;
2014-2-22 3片10g 
2014-3-8 37片300g
2022-2-27 16片110g

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