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番外 沼ノ平福寿草 ぬまのたいら

飯豊山麓の山深い集落に咲き乱れるフクジュソウ

2016-3-21
会津の山都からさらに山深く飯豊の山懐に分け入った先の丘陵地にある沼ノ平集落には雪解けを待ってにたくさんのフクジュソウが群れ咲きます。
関東からは少々遠すぎですが一度は見てみたい大群落です。
植栽したのではなく自然に増えてできた群落だそうですが保護・整備はしているようです。大切に守り育てているという感じです。
喜多方にはもうひとつ楚々木という集落にもフクジュソウ群落がありますがこちらは自然のままに勝手に咲いている風情で、その分、花の密度も沼ノ平と比べればやや寂しい感じはします。
圧倒的な大群落のフクジュソウにも、少ないながらけなげに咲いているフクジュソウにもそれぞれ魅力があるということでしょうか。

2018-4-13(こちら)
しだれ桜の開花に併せて桜も福寿草も見ようと欲張りでちょっと無理そうな計画で出掛けましたがまさか両方見頃に当たるとは。

関連ページ
楚々木 http://www.kimurass.co.jp/sosogi.htm

【日程】 2016年3月21日
2018年4月13日(こちら)
【山域】 会津
【天候】 晴〜曇り

【アクセス】
会津若松ICから会津縦貫道路経由で喜多方、さらに国道(とは名ばかりの)459号で丘陵地を走り藤沢で沼ノ平方向の標識に従って右折。この右折地点はちょっとわかりにくくて行き過ぎてしまいがちですが一ノ戸川に突き当たったら行き過ぎで2〜300mほど戻らなければなりません。
あとは道なりに行けば沼ノ平です。シーズンなら幟が頼りになります。
【コース】
駐車場 - ミズバショウ池 - 群生地最奥
- 墓地跡 - 駐車場

全行程 1時間
【メモ】
(2016-3-21)
ひたすら走る:

関東からはすでに喜多方が遠くて、さらに喜多方から丘陵地をうねうねとたどって沼ノ平に着いた頃にはもう運転もうんざり。
でも退屈というわけではありません。雪解けの西会津丘陵は春の先駆けの役目を担う道端のフキノトウが瑞々しく、またいくつも越える峠の付近ではまだ雪を纏ったままの飯豊山周辺の山々を望むこともできます。
旧山都に入ると「福寿草祭り」の幟を見掛けるようになりそれが良い道案内になります。
棚田の中を走ってかなり標高も稼いだかなと思う頃にやっと沼ノ平へ着き、駐車場の案内に従って広い駐車場に導かれました。
協力費\300.-を払いパンフレットをいただいて、ちょっと係の方と立ち話でここのフクジュソウについてお聞きしました。ここはまったくの自然の群落だそうです。保護はしているものの植栽したものではなく永い年代を経て自然に増えてこれだけになったという話でした。なかなか気難しくて生育場所広げようとしても、また別の所に増やそうとしてもうまくはいかないそうです。
まずは案内の矢印に従って駐車場下の遊歩道へ。
さっそく黄色の花々がお出迎えです。あるわ、あるわ、フクジュソウだらけ。(^_^)
でもまだまだこれは序の口で歩道を歩くほどにどんどん密度が濃くなっていきます。
下りきったところに池があり日本アカガエルの卵がそこここに。
さらに上の棚田跡にはミズバショウが咲き始めていました。これは植栽したそうです。

かつての棚田はフクジュソウ群生地に:
ここから上り坂になります。かつての棚田がフクジュソウ群生地となっています。その棚田を形成する土手もフクジュソウ群生地です。
会津の桐は有名ですが、上部は桐の栽培地だったようで今も桐の木がたくさん見られます。
これだけあれば桐の開花期はきれいかもしれません。
遊歩道の最上部は桐の木の根方に石仏や石塔の並んだ古い墓地跡でなんだか懐かしいような景観です。そこがびっしりとフクジュソウの群生、花好きには夢のような場所です。


西会津丘陵
飯豊山麓景色:
いつまでも花の中にいたいのですが夕刻になり寒くなってきてほとんど人もいなくなってしまったので帰ることに。フクジュソウは陽差しがないと花も閉じてしまうので仕方ありません。
もう係の人も車で下山していきました。
帰路は西会津丘陵の写真をとったりしながらのんびり車を走らせました。

(2018-4-13)
しだれ桜:
しだれ桜の開花に併せて桜も福寿草も見ようと2年ぶりの再訪です。
まずは日中線の廃線跡3kmにわたって続くしだれ桜を。
今年は春が早すぎて春の花がどれも大急ぎで咲いてしまうのでそれを見越して早めに出掛けたのですが、さすがにまだ満開には数日を要しそうで、ほぼ8分くらい咲いているのもあり、また数輪しか咲いていないのもあって個体差でいろいろでした。
でもこのくらいの咲き方も花色が濃くて満開時とはまた違った豪華さがあります。

     しだれ桜並木

   一重のしだれ桜 一重、二重、八重といろいろあるようです 

沼ノ平へ:
雪解けとともに花開いたフクジュソウ

しだれ桜を堪能してから丘陵地を走って沼ノ平へ。
前回走っているので戸惑うこともありませんが道路は2年の間にかなり改修されて走りやすくなっていました。
もう福寿草まつりも2日間を残すのみとなって訪れる人も少なくなってしまったのか駐車場は寂しい限りです。花ももう終わってしまったのでしょうか。駐車場近くの斜面ではもう見当たりません。
管理の方に聞いてみるとまだまだ咲いていますとの返事で、これはラッキーと急いで支度をしていると係のおじさんが案内してくれるということでお願いすることに。フクジュソウ以外の花の名前やどの辺に群落があるかなど説明していただきました。
今年は春先の温度は高く、冬に降った雪の量は多く、相反する条件がそれぞれ強力でどうにも開花の予想が立ちません。ただここでは雪の消えた場所から次々にリレーのように咲いたらしく福寿草まつりの最後まで開花が続いたようです。あちこちの桜の名所で桜祭りが始まったときには花吹雪なんて事態で大慌てしているのに比べ良かった良かった。春先あまりの雪の多さに大勢のボランティアが開花場所を雪かきしたそうで、おかげで間に合ったのかな。
春の気温の影響か今年はフクジュソウが咲いているうちに他の花も一斉に開花してしまったようです。カタクリ、オトメエンゴサク、キバナノアマナ、カタクリ、アズマイチゲなどそれぞれ群生して見事でした。

   フクジュソウ群落

    カタクリ

    オトメエンゴサク
【寄り道】 (2016-3-21)
山都はお蕎麦がおいしいと評判です。
前回山都に来た折には蕎麦の里センターと蕎邑とハシゴしました。

(2018-4-13)
志ぐれ亭のふるさと懐石はぜったいおすすめです。地元の祝い事や法事で満席になることもあるので予約必須です。
ほまれ酒造では会津ほまれの試飲ができます。日本庭園も見ものです。フリーアナウンサーの唐橋ユミさんのご実家だそうです。