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鍬ノ峰 くわのみね 1623.1m

北アルプス展望台

大町からの北アルプス展望を遮る鍬ノ峰、見方を変えれば鍬ノ峰に登ればその展望が得られるというわけです。
残雪の大展望を期待して春から計画していたのですがなんやかやと出かけられない事情が続いてちょっと遅めの鍬ノ峰となってしまいました。
とはいえ、雪は少なくなってしまったものの眼前にどーんと聳える爺ヶ岳、蓮華岳などはここからならではの迫力の大展望でした。


         鍬ノ峰頂上 背後は蓮華岳、針ノ木岳、北葛岳

    爺ヶ岳
【日程】 2002年7月6日
【山域】 北アルプス
【天候】 曇り、雨
【地形図】  1/25000 大町南部

【アクセス】 安曇野IC出口を直進して県道310へ。重柳を右折して(白馬方面)高瀬川沿いの県道306へ。
立体交差で県道334をくぐったらすぐに左折して回り込みその県道へ。道なりに西進してアルプスあづみの公園脇を経由して狭い林道に入り餓鬼岳登山口をやり過ごしてしばらく走ると送電鉄塔巡視路が登山口。
【駐車地】
登山口のすぐ先に数台分の駐車余地。
【コース】
巡視道入口 - 送電鉄塔 - 尾根 - 岩場通過
- 南峰 - 北峰(往復)

約4時間 一般向き
【メモ】
固定ロープのある岩場
山深く分け入る林道:
低山といえど北アルプスの一角ですから山深く分け入るという感じです。
アルプスあづみの公園までは広く立派な道路ですがその先は対向車があったら退避する場所もなかなかないような林道を走ります。餓鬼岳登山口を左に分け、さらにしばらく走ると送電鉄塔の巡視路があってその先左に駐車場があります。(巡視道はNo.18、No.19と2カ所ありますが奥のNo.18が登山道です。)
送電線巡視道特有のプラスチックの階段を一登りで送電鉄塔に登り着きます。そこからは登山道らしくなって落葉樹の中を登ります。もう春の花の時期は終わっていますがイワカガミの花殻が目立ちますので開花期はきれいだったようです。シャクナゲも多く、こちらもとっくに花の季節は終わっているのですが花殻を見る限り今年は裏年だったようです。
唯一花を見られるのはたくさんのネジキです。白い小花を行儀よく並べてかわいい姿をしています。
やがて笹が多くなってそれ以降は笹の中に切り開かれた登山道を登ります。

蓮華岳 針ノ木岳
ひたすら登る:
山麓から見た通りの急峻な山でとにかくひたすら登ります。途中何カ所か固定ロープを頼りに登るところもありますが、とりわけ難所と言うほどではありません。時たま出くわす岩場も滑りにくい岩質で却って滑りやすい腐植質の道より安心です。
稜線に登り着くと餓鬼岳が背後に大きく望めます。ここから見る餓鬼岳は北アルプスの山の印象とは違って木々に覆われたごく普通のちょっと高い程度の山にしか見えません。
稜線に出てしばし急登から解放されますがすぐまた急な登りが続きます。見上げると南峰が頭上にあってこれを登るのかとうんざりしますが実際は短時間で登ってしまいます。
南峰は下から見ると鋭峰に見えますが実際は樹林に包まれた通過点のような場所で予備知識なしに登ったら頂上と思わずに通り過ぎてしまうかも知れません。
南峰から平坦尾根を通過して最後の笹の中の登りで待望の鍬ノ峰北峰頂上です。笹と灌木に囲まれていますがそれらが展望を邪魔するほどのことはありません。

      
餓鬼岳 餓鬼のコブがかわいい

 不動岳 烏帽子岳 七倉ダム ロックフィルダムの堰堤部分を正面に見る 

あいにくの空模様ながら眼前にのしかかるような大展望:
大町を見下ろす
 

まず目に飛び込むのは爺ヶ岳と蓮華岳です。眼前に立ちはだかる姿は圧巻です。
蓮華の左奥に針ノ木岳の鋭峰、さらにその左に北葛岳の鋭峰、さらに左に船窪岳(実際は船窪岳手前の支尾根のようです。)、不動岳、烏帽子岳、ブナ立尾根など裏銀座スタートを形成する峰々が並んでいます。
そして南方向には間近に餓鬼岳が餓鬼のコブを従えています。その奥には東大天井や常念岳も頭をのぞかせています。
北に目をやると鹿島槍や白馬岳方面の山々も雲の間に見え隠れしています。展望は北アルプスだけではなく、さらに遠く雨飾山、戸隠山、高妻山や黒姫山まで届く展望が広がっています。
そして眼下には安曇野の盆地が箱庭のようです。
あいにく青空ではなかったので、すかっとした展望ではありませんがそれでもちょっと他所では得難い展望を充分楽しむことができました。

ネジキ
 
【便利帳】 トイレ:林道途中に唐突な感じで仮設トイレがあります。
【収穫】(^_^;   6片 10g
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