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  武尊山  ほたかやま 2158m

ブナの森に魅了されました

武尊山は赤城山に遮られて関東平野からはその姿は見えませんが、風格のある上州の名山です。
その魅力はなんといっても山裾に広がるブナの森です。山稜からはもこもこと盛り上がるように繁った広大な森を見おろすことが出来ます。残念ながら至近までスキー場が迫ってきてしまいましたがかろうじて北面は手つかずに残っていて、この広大な森を見るといつまでもこのままの姿でいてほしいと誰しも願うはずです。
そしてブナの森を抜けて一気に高度を上げると爽快な展望が待っています。上州をとりまく山々が一望で、とりわけ普段と違った方向から見る皇海山、日光白根山、燧ヶ岳、至仏山、笠ヶ岳、上越国境などは圧巻です。
【日程】 2009年8月14日
【山域】 上州
【天候】 快晴
【地図】 1/25000藤原湖
昭文社谷川岳
【アクセス】 関越道沼田ICから国道120号経由または川場経由で花咲に出て武尊牧場まで。
【駐車地】 リフト前に大駐車場。
【コース】 リフト終点 − 武尊田代分岐 −避難小屋 − セビオス岳 − 前武尊分岐 − 三ツ池 − 沖武尊(往復)
約6.5時間 一般〜やや健脚向き
            沖武尊山頂
 
            三ツ池から沖武尊
           霧の晴れる剣が峰尾根

【メモ】 上越をうろうろ:
越後湯沢の大源太山へ登るつもりで出かけたのですが、群馬側では快晴だったのに関越トンネルを抜けたらなんと雨でした。登山口で1時間ほど待ったものの雨が上がる気配もなくやむなくまた高速道に乗りトンネルを戻って群馬側へ。まず白毛門はどうかなと水上ICまで戻ると頭上は快晴なのに谷川岳方面は雲の中。
ブナの森
そこでさらに高速道を沼田ICまで戻って、朝方くっきり見えた武尊山へ転進することにしました。
武尊山の登山口までは結構な時間を要しますので、ここまででほぼ2時間以上のロス。
おまけに山中深くまで分け入ることの出来る東俣沢の林道が通行止めで仕方なく武尊牧場から登ることにしました。

リフトが夏期運行で楽ちん:
牧場を歩く覚悟をしていましたが、うまい具合にスキー場のリフトが夏期運行していました。
2つのリフトを乗り継いで15分ほどで350mを労せずして稼いでしまい、いきなり爽やかな風の吹く武尊牧場上部から歩くことが出来ました。

三合平のブナの森:
しばらく牧場のコンクリート道をたどると木道が分岐して三合平のブナの森へと導かれます。
平坦地の遊歩道ははじめはダケカンバの森ですがやがてブナの巨木の中を歩くようになります。見事な森です。
この遊歩道だけを歩きに来ている家族連れなども多く、手軽にこれほどのブナの森を楽しめる場所は貴重です。
道は武尊山へ向かってはいるもののいつになっても平坦のままで、これではいつになったら2158mまで登り着くのかと不安になりますが、当然いつかは帳尻合わせの急登になるわけでそれまでは森の緑を楽しみながら体力温存しておくほかありません。
セビオス岳
 
武尊田代への分岐を見送り、やがてブナ林からオオシラビソ樹林となると武尊避難小屋、ここも武尊田代分岐になっています。
この武尊田代は三合平をしのぐブナの美林でこの分岐から武尊田代、田代湿原、花咲湿原を巡って武尊牧場まで周回することが出来ます。

セビオス岳の急登:
避難小屋からやや道は登りになりますがまだ急登とまでは言えず相変わらずダラダラと登っていきます。
樹林の合間から行く手に見える岩壁が気になりますがこれがセビオス岳です。この奇妙な山名の由来を知りたいものだと思ってサイトを巡ってみましたが、山岳ルーツ大辞典を出典とする記事がありましたので早速山岳ルーツ大辞典を入手して調べました。「セビ」は狭、「オス」は御巣(鷹ノ巣)とのことです。
徐々に急な登りになってあたりが森から灌木帯になると湿原が現れ一気に展望も広がります。
いよいよ岩壁が迫り胸突き八丁となると鎖や固定ロープを頼りの登りとなります。はじめのうちは粘土質の嫌な登りですが板状節理になるととっかかりも多く落石に注意すれば快適に登れます。背後の眼下には武尊田代のブナの森が広がりその先に至仏山、笠ヶ岳、燧ヶ岳など尾瀬の山々や日光白根、皇海山が聳えています。
登り切るとセビオス岳ですが特に高みがあるわけではなく地図で下調べをしておかなかったら気付かないかも知れません。

頂上を目指しさらに急登:
沖武尊
 

ここからいよいよ武尊の核心部です。前武尊の尾根を左手に見ながらさらに登りが続きもう一段鎖場を登り切ると中ノ岳巻き道となり前武尊からの道を併せます。ただ、巻き道とはいえけっこう小さな上り下りの繰り返しで頂上までは時間も掛かります。
右頭上に中ノ岳が聳えていますが頂上に達する一般道はありません。前武尊分岐で前武尊の尾根を越えると隠れていた剣が峰方面が視界に入るようになりさらに展望が開けます。
笹清水で水の補給をして、三ツ池までわずかに下ります。三ツ池は二重山稜(片方がわずかな高みなので二重というには少々無理がありますが。)に出来た小さな池でここから見る沖武尊はなかなかハンサムです。
三ツ池からはまた急登が待っています。喘ぎ登っていると突然右頭上に日本武尊像が現れます。どうやって運んできたんだと思うような大きさで、信心ってすごいなぁと感心します。日本武尊像の上が小さなコブで展望も良く、頂上が団体にでも占領されているときの良い休憩場所です。
ここまで来ればもう一息、わずかな登りで小広い沖武尊頂上に飛び出します。

大展望の沖武尊頂上:
三ツ池と中ノ岳、家の串 遠方は皇海山
 

一等三角点、大きな山頂標識、山名方位盤などが賑やかな頂上には先客が10人以上、さすが人気の山です。
あいにく上越国境方面は雲の中でしたが、笠ヶ岳、至仏山、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、日光白根、中禅寺湖南岸尾根、皇海山、袈裟丸山、赤城山、子持山、浅間山、八ヶ岳などほぼぐるり大展望でした。雲の切れ間から北アルプスらしき稜線も見え隠れしていました。(雲が邪魔して姿がはっきりせず特定は出来ませんでした。)
また頂上から八方に延びる稜線もなかなか雄大で、とりわけ剣が峰の鋭峰が格好良く、また今しがた登って来た三ツ池を配した中ノ岳、家の串、前武尊の稜線もなかなか得難い景観です。
しばらく上越国境が晴れるのを待ちましたが、下山も時間が掛かりそうなので諦めました。
下山は車もあるしリフトも往復チケットなので往路を戻りました。
下山途中でさらに天気が好転し上越国境のならまた湖や奥利根湖、さらに国境稜線のたぶん平が岳、丹後山、巻機山方面も雲の切れ間から顔をのぞかせました。なんという山深さでしょう。
日本武尊像
 
【便利帳】 トイレ:リフト乗り場
【収穫】(^_^; 36片 350g  
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