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八間山 はちけんざん 1934.5m

静けさの戻った野反湖畔から展望の山頂へ

すっかり寂しくなった野反湖畔は寒風が吹き抜けていました。八間山の笹尾根は強風になびいてまるで波頭が立っているようでした。
この日頂上に立ったのは私たちの他には下山時に会った2人連れだけで、ほぼ上州の山々を全て見渡す雄大な景観を独り占めしてなんとも贅沢な一日でした。


      八間山頂上から赤城山を眺める

          野反湖
【日程】 2016年11月3日
【山域】 上州
【天候】 晴れ

【アクセス】 関越道渋川ICから国道17号を北上、白井上宿で国道353号へ左折。中之条から道はそのままで国道145号になり長野原草津口で国道292号へ。
六合の先で野反湖方面分岐を右折して国道405号へ入りそのまま野反湖まで。
途中国道145号は八ッ場ダム関連の工事や新旧道路の交錯で戸惑います。
【駐車地】
富士見峠のレストハウス下に第1駐車場。100台くらいは駐車可。
レストハウス前にも駐車場がありますがハイキングのための駐車は第1駐車場へと案内されています。

トイレあり。
【コース】
富士見峠 - イカ岩の頭 - 八間山(往復)

初心者向き 3.5時間
【メモ】
色づくモミジ
色づく白砂川渓谷:
野反湖はとにかく遠い、いつもながらうんざりします。さらに八ッ場ダム工事のために国道が新旧交錯してもう何がなんだか。(^_^;
長野原草津口から六合方面に入るとほっとします。
花敷温泉付近から紅葉が鮮やかになり楽しい道になりましたがカーブも多くなりますので慎重な運転を。
最後の人家を過ぎると車はぐんぐん高度を上げて高原状の地形の中を走ります。
早速でっかい図体のサルがお出迎え。もうすでにここは野生の領域です。
平坦な道になるとほどなく富士見峠へ登り着きます。
ここから先の野反湖一帯は群馬県に属しますがこの峠が分水嶺で野反湖はじつは裏日本というわけです。
ちなみに六合からスタートした湖岸の道路は国道405号ですがこれは長野県栄村、その先新潟県津南町、十日町市松之山を経て延々と山間を縫って上越市安塚まで続く国道です。しかしこの野反湖から栄村切明温泉間は道路の実体がありません。途中は山道なのかもしれませんが歩いた人の話も聞いたことがなく実際道があるのかどうか。不思議な国道です。
夏ならば観光客で賑わうこのあたりも寒風が吹くこの季節は2,3台の車があるばかりで閑散としています。しかし静かな山歩きを好む私たちには雪の前の1ヶ月ほどは絶好の季節です。
富士見峠にはレストハウス(売店)とトイレがあって助かります。展望台には山名を示した写真の大きな看板が掲げられていて写真と見比べながら山岳同定を楽しめます。
ここからの展望は素晴らしく赤城山、榛名山、浅間隠山、浅間山など上州全域のみならず武甲山、雲取山、金峰山さらには富士山まで届く大展望です。これから登る八間山のさらなる好展望に期待も膨らみます。

浅間山
終始展望を楽しみながら登る:
峠からいよいよ登りが始まります。
頂上付近までずっと快適な笹原の中の道を登ります。途中イカ岩の頭という山名板のあるコブがありますが他には登高の目安となるポイントも少なく現在地を知るのがちょっと難しいです。
前半は優しい地形ですが高度を上げると右手に荒々しい斜面が姿を現します。一見柔和な八間山も南斜面は薙ぎを落として険しい一面を見せています。
登るほどに展望はさらに雄大になり背後(南)の展望に加え、右手には足尾の袈裟丸山や皇海山、左手には草津の山々が加わります。
風はさらに冷たくなり見上げる疎林は霧氷で白く輝いています。

            快適な笹尾根の登り

八間山頂上:
傾斜が緩んで樹林帯に入ると尾根は右に折れます。霧氷が陽差しと強風のせいで樹上からカラカラ降ってきて登山道が白くなっていました。板状の氷が敷き詰められて不思議な光景でした。
右側が切れ落ちた尾根を経てほどなく八間山頂上です
ほぼ360°の展望です。初めて白砂山も姿を現します。白砂山の稜線ではもうすでに雪の季節が始まっているようです。見えたのは雪雲が切れたほんのわずかな時間だけですぐにまた雲に隠れてしまいました。
風の強い頂上ですが笹を背にした場所は風も穏やかでゆっくり昼食をとることができました。静かな山頂で飲むコーヒーのおいしいこと。
   頂上手前の霧氷            白砂山
【便利帳】 コンビニ:国道145沿い。長野原草津口から先にはありません。「道の駅六合」で飲み物とちょっとした食べ物の買い物はできます。
トイレ:富士見峠(100円カンパ)
【収穫】(^_^; 9片 20g 
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