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  御前山 富士山 ごぜんやま 156m ふじさん 183m

那珂川に沿って連なる超低山
関東随一の清流で知られる那珂川は栃木県内では丘陵地を縫うようなやや上流の趣を見せていますがそれも茨城県に入るとゆったりとした流れとなり中流域の景観に変わります。御前山周辺はその景観の変わり目に位置し多彩で豊かな自然が残っていてキャンプをはじめとしハイキング、川遊びなどで賑わっています。
一方、那珂川に沿って自然豊かな丘陵が続いていて北関東では珍しい広葉常緑樹の森が広範囲で見られます。かつて水戸藩のお留め山として保護されてきたその樹林の深さには圧倒されます。森林の遷移の行き着く先をこの目で見ることができる貴重な山域です。
【日程】 2020年1月25日
【山域】 常陸
【天候】 快晴
【アクセス】 北関東道真岡ICより国道408、121、広域農道を経由して茂木で国道123へ。国道123はそのまま新那珂川橋を渡って茨城県に入りもう一度那珂川大橋で那珂川を渡ると左側に道の駅かつら。
あるいは常磐道水戸北スマートインターより国道123を北上して道の駅かつらへ。(城里町でちょっとわかりにくいですがずっと国道123を走ります。)
道の駅に隣接して奥に大駐車場。
【駐車地】
100台は駐車できそうな大駐車場。周囲はオートキャンプで賑わっています。
道の駅
にトイレ。
【コース】

道の駅かつら − 登山口 - 御前山
- 林道 - 富士山 - 青少年旅行村
- 県道 - 道の駅かつら

約4時間 一般向き

      御前山〜富士山縦走尾根
       なだらかな常陸の山 左奥は日立の高鈴山

【メモ】
大賑わいのキャンプ場:
登山口からいきなり深い森

道の駅かつらはキャンプ場を併設していて大賑わいです。ざっと見渡して30張りくらいは並んでいます。さらにキャンプ場では足らないのか駐車場や川原にまではみ出していました。最近流行のソロキャンプもけっこう多いみたいです。私たちのようにがつがつ歩いたりせず仲間や家族、あるいはソロでゆったり過ごすのもまた楽しそうです。
国道に出て那珂川大橋手前で左の県道へ進んですぐに登山口があります。
杉の大木、樫の大木、アオキなどが茂った暗い森の中を登ります。
傾斜が緩くなって稜線に上がると東屋が現れますが特に展望もないのでここはそのまま通過。
しばらく平坦尾根を歩くと左に鐘撞き堂跡を示す案内があります。

見事な常緑樹の森:
見事な常緑樹の森
鐘撞き堂跡には東屋があり大きく展望が広がっています。
展望を楽しんだらまた縦走路に戻りしばらくは常緑樹の森を坦々と歩きます。
この一帯は水戸藩のお留め山として伐採が禁じられていたそうで鬱蒼とした杉、松、山桜、樫、シデなどが見事に繁茂しています。
とりわけ驚いたのはふつうそんな大木にはならず森林の中層を形成しているはずのサカキが幹の径が30cm以上にもなって空中高く枝を伸ばしている姿を見せていたことです。他にもいろいろな針葉樹が混生しているのも見物です。

長い縦走尾根:

            落葉樹の尾根

展望地は3、4箇所のみで休憩をするきっかけが少ない尾根ですからけっこう足がはかどります。とはいえ、ずっと森の中を歩き続けるため少々厭きてしまうような尾根道です。樹木図鑑など携帯していくと楽しいかもしれません。
やがて林相が一変し落葉樹林となります。それまでうす暗かった道は一気に明るい日だまりハイキングとなります。その変わり様にはびっくりです。林道と2度程交差してさらに尾根を進むと尾根は右に大きく折れて高度を下げやっと富士山です。
しっかりとした展望台が建っていて素晴らしい眺望が大きく広がっています。ゆったりと流れる那珂川の御前山橋がちょうど足下になります。

    那珂川と御前山橋

うんざりの県道歩き:
県道沿いの民家

富士山から一気に下山すると一帯は御前山青少年旅行村です。シーズンオフのようで閑散としていましたが1組だけ賑やかにバーベキューを楽しんでいました。若さは寒さなんか吹き飛ばしちゃうようです。
スタート点となった道の駅かつらのキャンプ地が大賑わいだったのにくらべるとちょっと寂しい青少年旅行村でした。無料で予約もいらずふらっときてテントを張れる道の駅かつらと予約して管理の行き届いた施設を利用する青少年旅行村の違いがその理由かな。
たぶん夏休みなどには団体の利用で賑わうのでしょう。それぞれにいいところ、不便なところがあってそれでいいですね。
さらに舗装道を下ると県道に出てあとはうんざりする舗装道歩きが待っています。
県道からは縦走してきた長い尾根が一望です。
沿道の民家は南に那珂川を見おろし北に御前山を背負って暖かそうでなんとものどかな風情です。
しかしこのあたりは先の台風でかなりの被害があったようで畑は流れ込んだ土砂が表土をすっかり覆っていました。那珂川の堤防が見えましたが決壊跡の工事の最中でした。
【便利帳】  トイレ:道の駅かつら、御前山青少年旅行村
【収穫】 70g 20片 (^_^;
【寄り道】 帰路益子を通るとき何軒かキムチのお店がありました。
仲間は韓国人らしい店主が本場モンを愛想もなしに商っている店でごっそり買い込んでいました。この店は韓国食材大好きな知人に言わせるとホンモノのホンモノだそうで実際入れ替わり立ち替わり客がやってきてはキムチを買っていきます。
キムチ嫌いなもんで、味を紹介できずスンマセン。
 
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