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坂戸山 さかとやま 633.9m
カタクリ大群落と上越国境の展望台
坂戸山は六日町の裏山です。山全体が街のシンボル的存在の城跡であるためか六日町の皆さんにこよなく愛されているらしく、トレーニング姿で駈け登る人や空身の散歩スタイルの人たちで賑やかです。地元の方の話では毎週どころかほとんど毎日登るという猛者もいらっしゃるようで1000回登頂を果たした人もいるとのことです。
しかし、どこにもある城跡とちょっと趣は異なります。なんと言ってもかなりの標高差があるし、うれしいことに花の多さや展望の雄大さから言っても裏山の城跡という語感とはまるきりかけ離れた印象の歴とした登山対象の山なのです。
ここはカタクリ群落で知られています。特に桃の木平と呼ばれる頂上直下の平坦地と頂上先の大城小城付近の群落には圧倒されます。新潟のカタクリを見ると関東辺りで柵に囲まれて保護されたカタクリ畑同然の群落など見る気にもなれませんが、とりわけここの群落はすさまじいばかりです。ほかにもタムシバ、イワウチワ、イカリソウなど花の密度が濃く、花好きにはうれしい山です。
また、頂上からは特筆に値する第一級の展望を得ることが出来ます。右手苗場山から始まって平標山・仙の倉、谷川岳、三国川源流の丹後山、大水上山、兎岳、中ノ岳、八海山、権現堂山、守門岳、さらに遠く粟が岳まで残雪の山々が一望、そして見上げると間近に金城山と巻機山が高々と聳えています。岳望好きにもとびきりうれしい山です。
なお、六日町にはカタクリ名所が多く、六万騎山、飯綱山、坂戸山、八海山麓の順に時季を受け渡しながら次々と咲きますのでどこかで満開のカタクリに会うことが出来ます。
【日程】 2007年4月30日 【山域】 新潟 【天候】 快晴 【地図】 1/25000六日町
【アクセス】 ちょっと判りにくいです。(地図参照)
六日町IC出口左折、R17に出て六日町市街中心部へ向けて右折。市街中心部(駅入り口)で六日町大橋へ左折。R291を左折、すぐ狭い道を右折。ぶつかったら左折、道なりに右折して駐車場。
むしろ中心部で六日町大橋への道をやり過ごして坂戸橋へ左折した方がわかりやすいようです。坂戸橋を越えてぶつかったら左折、後は道なりで右折して駐車場。【駐車地】 十数台。
満車なら手前のディスポート南魚沼に駐車。現場に案内図があります。【コース】 駐車場 - 薬師尾根 − 坂戸山 − 小城 −大城 − 坂戸山 − 桃の木平 − 城坂コース − 駐車場
実行程約2時間 初心者向き
小城付近からタムシバに囲まれた頂上を見る
むせるような新緑の城坂コース下山路
【メモ】 良く整備された薬師尾根コース:
駐車場から右手に登るコースが薬師尾根です。良く整備されて歩きやすく、登山というより公園を歩く気分です。道沿いには桜が植えられていてお花見の時期はきっと楽しい道でしょう。
登山者のほとんどは地元の皆さんらしく、トレーニングウェアで駈け上る人、ウォーキングスタイルの人などほとんどの方はちょっと裏山へという雰囲気で空身のままです。私たちのようにザックを背負って歩いているのはいるのはむしろ少数派です。
左右に石仏を見ながらひたすら一本調子の登りをこなすことしばしで、眼下に六日町の市街を見下ろすようになり、目を右手にやれば飯士山の鋭鋒や白く雪を残した苗場山などの展望を得ることが出来ます。
花の多さにビックリ:
山道らしくなるとイワウチワ、タムシバ、ミツバツツジ(ユキグニミツバツツジ)が迎えてくれます。イワウチワ群落は規模も大きくまたかなりの密度です。タムシバはこの尾根では残念なことに遅い雪にやられて花弁が傷んで茶色に変色していました。(頂稜部ではきれいな開花を見ることができました。)
寺が鼻コースを併せ、一旦傾斜が緩んで尾根が左に折れるとエチゴキジムシロやイカリソウ、タチツボスミレの大きな群落、そしてたくさんのタムシバがちょうど満開で賑やかです。
最後に鎖場を登ると待望の坂戸山頂上です。
城跡の頂上:
頂上には富士権現が祀られていて、その脇に三角点が申し訳なさそうに設置されています。
頂上一帯には空堀跡が見られ、山城であったことは素人目にもはっきり見て取れます。
頂上のさらに先に尾根が続いていて、小城、大城と呼ばれる平坦な高みがあり、そちらにカタクリ群落があるというので足を延ばしました。なるほど圧倒されるほどの群落でした。やや盛りは過ぎていましたが、それでもたくさんの花が尾根を艶やかに覆いつくしていました。
八海山と中ノ岳
この大城はカタクリもすごいのですが、それより圧巻はぐるり上越国境の名山に囲まれてそれらを見上げる展望です。三国川(さぐりがわ)を隔てて対峙する八海山、のしかかるように聳える金城山と巻機山、そして三国川源流の丹後山、大水上山、兎岳、中ノ岳が壁のように白く立ちはだかっています。さらに右にやや遠く苗場山、平標山、仙ノ倉山、谷川岳、左に遠く唐松山、権現堂山、守門岳までも一望です。
三国川源流をとりまく山々・丹後山、大水上山、兎岳、中ノ岳
とりわけ三国川源流を真正面から見る位置にあるため丹後山から中ノ岳に至る上越国境(向こう側は利根川源流となっています。)の贅沢な眺めはこの山ならではの景観です。
しばし時間も忘れて岳望を楽しみました。
金城山(中央手前)と巻機山(左奥の真っ白な峰)
城坂コースもカタクリ、カタクリ:
頂上まで戻り、下山路は城坂コースをとりました。
桃の木平カタクリ群落
頂上巻き道には珍しいショウジョウバカマとカタクリの混生群落があります。
裏坂戸登山道を分ける地点が最後の八海山方面展望地で、ここからはときどき六日町を見下ろしますがおおむね谷を下るように登山道が造られています。
杉木立を抜けると桃の木平の平坦地で、一帯がカタクリで埋め尽くされています。ちょっと言葉にならないほどの圧倒的な景観です。これほどの群落はそうお目にかかれるものではありません。
桃の木平から一気にジグザグを切って高度を落とします。この広い谷はスミレやイカリソウが多く、最後まで楽しませてくれます。
家臣屋敷跡を経て駐車地まではほんの一投足です。
坂戸山花図鑑(クリックで拡大)
イワウチワ
イカリソウ
ユキグニミツバツツジ
ミチノクエンゴサク
カタクリ白花
タムシバ【便利帳】 トイレ:駐車場 【収穫】(^_^;