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熊鷹山1169m 丸岩岳1127m 小戸沢は花いっぱい 頂上は大展望

最近人気上昇の熊鷹山。以前より登路が増えて比較的楽に登れる様になりました。 かつては安蘇山塊の盟主と言えば最高峰で歴史もあり信仰を集めた根本山でしたが、最近はむしろ展望の優れた 熊鷹山にその地位を譲ったかに感じられます。 今回、田沼側の小戸川から熊鷹山、丸岩岳とつないで周回してきました。

   安蘇・日光・足尾連山が一望(手前に根本山、奥左に袈裟丸山群、中央に皇海山、右に日光白根山)

小滝を落とす小戸川

【日程】 2000年4月30日
【山域】 安蘇
【天候】 快晴
【地図】 1/25000沢入
【アクセス】 田沼町から作原方面に向かい作原で大戸、小戸の分岐を釣り堀の看板の示す方向に左折。そのまま林道終点まで。
分岐を右折するとすぐ左手に蓬山ログビレッジがあります。ここでトイレを済ませると良いかもしれません。
【駐車地】 林道終点に10台程度可。
【コース】 田沼町作原=小戸林道終点−十一本杉−丸岩岳分岐−小尾根−丸岩岳縦走路分岐鞍部
−熊鷹山−丸岩岳−奈良部山分岐−小戸川−林道終点
(一般向き)

【メモ】
ニリンソウ(拡大画像)
小滝を連ねた小戸川:
林道駐車地から左へ道を工事していますが、コースは沢に沿って直進します。歩き始めるとすぐ、小滝が連続してなかなかきれいな小戸川です。
ニリンソウの白い清楚な花、ひょうきんなコチャルメルソウ、ハルトラノオやネコノメソウの仲間など花いっぱいの道です。道筋にはミズがいっぱいありいくらか摘んでお昼のごちそうにしました。
いくつかの滝には案内標があり、それぞれそれらしい名前が付いています。やがて大杉の並ぶ十一本杉、さらに丸岩岳分岐を分けてから二股、これを右にとって夫婦杉、やがて沢を離れてスズダケの急斜面となります。ここまでずっと沢のきれいな景観と春の花が咲き続いて、ほんとうに拾い物のコースです。
やや高度を上げるとあちこちの斜面に咲くアカヤシオが目に付きます。今年の花はモコモコと盛り上がるように咲いています。滅多にない当たり年のようです。

大展望の熊鷹山:
稜線に出て右にコースを取るとほどなく展望櫓の建つ熊鷹山頂上。昔は灌木に囲まれた頂上で櫓が無くとも大展望を楽しめましたが今は木々が大きくなってこの櫓がありがたい存在です。
それにしてもなんという広大な展望でしょうか。360度ぐるり、挙げればキリのない山々です。
また、見下ろす尾根筋にはあちこちアカヤシオのピンクが眺められます。ただ、まだ頂稜部までは上がってきてはいないで間近に見られないのが残念です。
しばし展望を楽しんだ後、騒がしい一団が大きく占領している頂上を避けて熊鷹神社前までもどりお昼にしました。

丸岩岳への道:
混雑する熊鷹山とは打って変わって、丸岩岳への縦走路は静かなものです。林床を背丈の低いスズダケがまばらに埋めてミズナラがどこまでも続くこの安蘇足尾山域特有の景観が実に好ましく、安蘇の山に「帰ってきた」気分は最高です。途中林道に出くわしますが、何とも無粋で一体何のための林道かといぶかしく思えます。
十数年ぶりの丸岩岳頂上は変わらずにいました。ただこのあたりをぐるり醜悪な林道開削が進んでいる現状は喜んでばかりもいられません。子孫に破壊と借金を残しているのですから。

下山路もまた楽しい道:
丸岩岳から飛駒への道をわずかに進んでから左の下山路に入ります。ここを直進してすぐまた右に下ると飛駒川源頭となります。また尾根をそのまま進むと奈良部山。けっこう幾筋もに向かう踏み跡があるのですが、素直な道で迷うこともありません。
下山路は最近歩き出された道で踏み進んだ跡は多いもののまだ登山道の雰囲気は少なく特に急斜面ではしばらくはハイカーの靴の跡で荒れそうです。
急下降しばしでもとの沢沿いの道に達して、ほどなく駐車地です。
一同、良い山だったねと満足して林道を下りました。
【寄り道】

蓬山ログビレッジはバーベキューやテニス、アスレチックなどアウトドアで子供と遊ぶにはもってこいです。また手打ち蕎麦もなかなかの人気、おまけにお風呂まであるというてんこ盛りの施設です。
さらに大戸川沿いの道をたどると蓬莱山、新緑と紅葉の季節にはにぎわいます。さらに奥には三滝があります。寄り道というよりハイキングコースですが、ここなら足に自信がない人でも大丈夫。
また近年名水ばやりですが、ここも水汲みの人たちがけっこう集まるようです。

【便利帳】 トイレ  :蓬山ログビレッジ
コンビニ:田沼町の122号線から作原方面に入る交差点脇に。またその先に右側にも。