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  駒止湿原(約1100m)雪に覆われた湿原を歩く
まだ木道すらない30年前から通い続けている駒止湿原ですが、最近の、特にミズバショウシーズンの変わり様といったら悲しくなるばかりです。
初冬、雪の季節の始まりに歩いてみました。あたりの静寂と荒涼とした景色と、そこには昔のままの駒止湿原が感じられました。
その雪の湿原も良いものでしたが、むしろ駒止越えの峠道がすばらしく感動的でした。冬枯れの落葉樹林や新雪をまとった木々がこの季節のこの一瞬、この峠でこそ会える、そんな感動です。
【日程】 1999年11月28日
【山域】 南会津
【天候】
【地図】 1/25000会津山口、針生
【アクセス】 塩原から国道400号、121号をとつないでまずは会津田島へ。さらに針生に入りここから駒止トンネルに向かう国道から分かれて、峠道を。
(今回は南郷村東に泊まって逆に峠まで)
【駐車地】 峠手前の湿原入り口に大きな駐車地。トイレもある。
【コース】 駒止峠=駐車場−駒止湿原(大谷地)−開拓農道−駐車場
実行程45分 初心者向き(雪の季節にはそれなりの準備を)

  雪の湿原

【メモ】 峠越えする車もなく:
朝も遅く南郷村を出て国道を離れ駒止峠に向かうと、すっかり落葉した樹林の中をぬう道は通う車もありません。出会ったのはただ1台、やはり峠越えを楽しむ人たちでした。
峠道ではちらちら舞う雪も頂上部では山をすっかり白く覆っています。このあたりは春にはタムシバの花がたくさん咲いて実ににぎやかな準平原ですが、この季節の寂寥もまた捨てがたいものです。
やがて登るほどに落ちる雪も多くなって、唐突にあたりが銀世界に変わりました。その突然な変化には声を上げ思わず車を止めたほどです。
この一帯が冬に変化するその一瞬に立ち会ったような感動です。

駒止湿原は雪の中:
峠越えの道は時たま雪が覆っている程度なのに、歩き始めるとすっかり雪景色でした。湿原に入ると木道も雪をかぶって慎重に歩かないと雪の下の湿地に足を取られて悲惨な結果になりそうです。
白一色の湿原を歩くのも悪くはありませんが、帰り峠越え道路のことも心配で大谷地だけで切り上げて開拓農道を帰路にとって引き返しました。
春は興ざめなこの道路、今は荒涼としてなかなか魅力ある景観を呈しています。やや離れて立つブナの大木が雪にけむって捨てがたい構図となっていましたので早速カメラを取り出しました。
途中、青空がわずかにのぞいたので、遅いお昼にして、この日のなんだか散漫で、でも十分楽しい雪原の散策をしめくくりました。
【便利帳】 トイレ  :シーズン中なら湿原入り口と峠の茶屋に。